AZSTOKEの出馬(いずま)と申します。
弊社AZSTOKEは、大規模フィールドスタジオSKYSQUAREを一日も早く稼働させるため、日々奮闘しております。
SKYSQUAREで行う、「フォーリー収録」になくてはならないものがその「部材」です。
大規模なフォーリー収録となると、部材も相応の大きなものが必要になります。
今回は、そんなフォーリー部材となる「廃車」を入手いたしましたので、ご紹介いたします。
▢大規模フォーリー収録のために
SKYSQUAREでは7tの大型クレーンと、大型収録用ピット(建設予定)を用いて、通常のフォーリー収録の何倍も大きな規模での収録を行います。
詳しくは関連ブログをご覧ください。
そんなSKYSQUAREの規模感にマッチした部材が「廃車」です。
スチールやアルミのフレーム、内装やタイヤなど、様々な素材が車の機構には存在しますので、それらの音を収録できる有用な部材の一つなのです。
しかしその確保には、困難が多くありました。
▢手に入りづらい廃車
今回購入した車は、電装系部品の経年による不調で、廃車になる予定だったものを弊社で買い取った一台です。
電装系の不調はパーツを取り揃えて修理をすれば直るのですが、年式も古く直しても売価が釣り合わないということで、廃車になる予定だったものです。
現在の金属類の価格高騰を受け、廃車となる車体の価格も吊り上がっている状況があります。
部品も一つ一つが高値で取引されており、廃車といっても中古車と同じくらいの価格で売買されているようです。
需要があるため、中古車が廃車になるときには、すぐに解体業者などに流れてしまうそうなのです。
そのため、中古車売買を営む関係者に何とか見つけてもらい、時間がかかりましたがやっと手に入った一台となりました。
▢さらに困難だった配送
さらに困難だったことは配送です。
日程などの都合でレッカー配送の予定が合わず、仮ナンバーを発行して業者の方が直々にSKYSQUAREまで運転して配送する手立てとなったのです。
私もそれに別の車で同行しました。
しかし、電装系に不備がある車体ですので、SKYSQUAREまでの道のりの中で、エンジンがストールしてしまいました。
エンジンに不備はありませんので走行中に問題はないのですが、給油の際に一度でもエンジンを停止すると、自力で再スタートすることができなくなってしまいます。
救援車のバッテリーと自車のバッテリーをつないでエンジンをかける、ジャンプスタートという方法でエンジンをかけます。
交通量を考慮し、深夜帯に配送作業を行っています。
何とかSKYSQUAREに到着したのち、収録時の安全を考慮してタンク内のガソリンを空にする作業を行いました。
設備がまだなく暗いので、ヘッドライトで照らして作業をしています。
バッテリーも除去して、完全に駆動しない車体となりました。
そしてすべての作業が終了し、帰る途中には、、なんと夜道に大きな鹿が立っており!
危うく衝突するところでした。
悠々と道を歩いていて、車が近づいたら逃げていきました。
昼には見たことがないのですが、夜行性なのでしょうか?
ともあれ、無事けがもなく深夜作業を終えて帰ることができました。
こうして、大規模フォーリー収録用部材としての廃車1台目を入手したのでした。
この車体のあらゆるパーツを用いて、フォーリー収録を行ってまいります。
また、今後もさらなる部材の入手を進める予定です。
ゲームサウンドの発展のため、研究開発を続けてまいります。
今後とも株式会社AZSTOKEをどうぞよろしくお願いいたします。
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